肉奴隷である以上、自分の意思で主の下を去るということはあってはならない。実際には、気持ちの行き違いがあったり、あまりに激しい責めや主の人間性に耐え切れず、関係の継続を断つケースもある。

 但し、肉奴隷の側から申し出た場合、主によっては容易にそれを許さないこともある。M女の中でも、何でもありのSM調教を受け入れる者の数は少ないため、一度つかまえたら離したくないという心理が働くので。
 
 すんなりと別れるためには、しっかりした社会的な立場のあるご主人様に仕えておくことが重要である。無頼漢やアウトローを主にすると、一方的に弱みを握られる形になるため、無傷で別れるのは極めて困難になる。
 
 それはさておき、奴隷の側から言い出すのでない場合、別の主に仕えるようになるケースに「払い下げ」がある。その肉奴隷に飽きた、あるいは手元に引き続き置くだけの価値を認めないので、知り合いのS男性に譲るというケースである。

 これは、期限を限らない貸し出しといってもいい。二人以上の主で共有飼育・調教するというパターンもあるが、二君に仕えることは奴隷の精神に悪い影響を与えることが多いため、避けた方がよいとされる。

 なので、肉奴隷として払い下げられたら、ある一瞬を境にして服従する相手が変わることになる。気持ちがついていかない可能性は、十分に考えられる。主従という対等でない関係を結ぶということは、この種のリスクを常に孕んでいる。